【院長インタビュー】Shinjuku ART Clinic――最良の卵を活かす“自然の力”と、確かな技術。
院長
阿部 崇
「自然の力」と先進医療の融合で、“からだにやさしい不妊治療”を追求するShinjuku ART Clinic の院長先生にインタビューをさせていただきました✨
最良の卵を選ぶ“自然のちから”を最大限活かした自然・低刺激周期治療」というキャッチコピーが印象的ですが、この治療方針を採用されたきっかけを教えてください。
当院は、自然・低刺激周期治療中心のクリニックで自然に卵胞が成熟して排卵していく過程を重視しています。特に一番大きな主席卵胞から得られる卵子は妊娠率が高いため、この“自然の力”を最大限に活かしています。一方で、自然・低刺激周期治療では採卵数が少なくなりやすいという課題があります。そのため、妊娠率の高い主席卵胞由来の卵子を重視しながらも、他の卵胞由来の卵子もしっかり採取できるよう工夫しています。そうすることによって、採卵あたりの妊娠率の著名な上昇が確認できました。この妊娠率の上昇をきっかけに、妊娠効率を重視した「最良の卵を選ぶ“自然のちから”を最大限活かした自然・低刺激周期治療」を治療方針として掲げるようになりました。
体外受精・顕微授精を含むART分野で、貴院がもつ強みはどのような点にあるとお考えでしょうか?
当院では、排卵誘発剤「レトロゾール」を主に用いた治療をおこなっています。レトロゾール周期で得られた卵子は、自然周期に近い比較的高い妊娠率が期待できます。また、過剰なエストロゲン上昇を起こさないため身体への負担が少なくホルモンバランスも乱れにくいため、副作用を抑えつつ、良い状態を保ったまま治療が続けられるメリットもあります。デメリットとしては自然周期に近いので、ホルモン値の判断が難しかったり、レトロゾールの効果を引き出すのに経験とコツが必要となったりすることが挙げられますが、我々は15000周期以上のレトロゾール周期治療を行っているため、豊富な知見があることが当院の強みと考えています。
最新の技術や機器を導入する際に大切にされている基準や考え方を教えてください。
まず重視しているのは安全性と有効性です。一般的には有効とされていても、導入後に十分な効果が得られないケースもあります。そのため、しっかりと検証を行い、本当にメリットがあると判断したものだけを継続して採用しています。
先進的な治療を取り入れることで、患者様にどのようなメリットがあるとお考えですか?
一番のメリットは治療成績の向上です。少しでも効果がある治療を望むお気持ちは患者様に共通していますので、その希望に応えることが重要です。先進的な治療を取り入れることで、結果の改善だけでなく、患者様の安心感にもつながると考えています。
胚移植の際に特に注意している点や、成功率を高める工夫についてお聞かせください。
当院では、胚移植のタイミングを非常に厳密に設定しています。解析の結果、わずかな違いで成績が変動することが分かっているためです。また、ホルモンバランスに応じてホルモン剤の補充方法を複数のパターンを設定しており、それぞれに応じた対応を行っています。
培養環境の整備や、胚培養士との連携で大切にされていることは何でしょうか?
培養環境については、誰が担当しても安定した結果が得られるよう徹底しています。また、採卵から培養までの経過に関しては、医師と培養士が毎日直接ディスカッションを行い、密に連携しています。
卵巣機能低下や着床不全など、治療が難しいケースへの取り組みについてお聞かせください。
卵巣機能が低下している方では薬の影響が残りやすいため、適度な刺激で効率よく採卵するよう配慮しています。さらに、卵巣活性化の方法として、患者様ご自身の血液から血小板を取り出し、成長因子を濃縮・凍結乾燥保存する「PFC-FD」を導入し、卵子の質の改善に取り組んでいます。着床不全に対しては、子宮内膜炎などの子宮要因を評価するほか、PGT-Aによる胚の染色体評価を行い、精度を高めています。
オンライン診療や動画説明会などの取り組みについて教えてください。
現在はオンラインカウンセリングや動画説明会を行っており、治療開始に迷う方や不安を抱える方が気軽に相談できる環境を整えています。一方で、不妊治療は採血やホルモン値の確認が必要なため、すべてをオンライン化することは難しいですが、診察結果の説明など一部はオンラインでも対応できるようにしていきたいと思っています。
「プレコン妊活ドック」では、どのような指導内容を提案されていますか?
適度な運動、十分な睡眠、栄養バランスを意識した食生活を重視しています。特にタンパク質やビタミン、鉄分の摂取を推奨しています。最近はプレコンをきっかけに妊活や妊娠への関心を持つ方も増えており、その第一歩として活用いただければと考えています。
これから強化していきたい研究領域についてお聞かせください。
当院は自然・低刺激周期治療を得意としており、卵巣機能が低下している方だけでなく、良好な方にも対応可能です。そのうえで、卵巣機能が良好な方により効率的で体への負担が少ない治療法を確立できるよう、現在も研究・模索を続けています。
不妊治療や妊活を検討されている方へ、院長先生からのメッセージをお願いいたします。
妊娠率に最も影響する要因は年齢です。妊娠を望むその日が、最も妊娠率が高い日でもあります。仕事や生活の事情はあると思いますが、妊活を始めようと思ったら一日でも早い方が良いでしょう。ぜひ気軽に専門機関に相談していただければと思います。
自然の力を尊重しながらも、確かな技術とデータに裏付けられた治療を提供するShinjuku ART Clinic。 「一人ひとりにとって最もやさしい妊娠への道」を追求する姿勢は、プレコンから不妊治療そしてその先の未来まで、多くの患者様の希望を支え続けています✨
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