【不妊治療体験談】さんま様*保険適用が変えた未来――流産を乗り越え、体外受精で授かるまで
さんま様に不妊治療体験談をお聞かせいただきました。
スタッフ:不妊治療の経歴を教えてください。
タイミング法で約2年と、病院を変えて検査・体外受精から妊娠までで半年です。
スタッフ:不妊治療を始めたきっかけは何ですか?
結婚して5年経ち、高齢出産の35歳になる直前から始めました。
最初の2年はタイミング法で一度妊娠検査薬で陽性となりましたが、初期流産となりました。
それから引っ越し等でしばらく中断していましたが、小さい子どもと触れあう機会が多くなり、やはり子どもがほしいと強く思いはじめました。
体外受精などの保険適用が始まった後だったこともあり、次はタイミング法ではなくステップアップしようと、思い切って仕事を辞め、引っ越し先で不妊治療できる婦人科にてまずは検査からスタートしました。
スタッフ:総額費用はいくらぐらいでしょうか?
病院を変えてからの検査・体外受精・妊娠までの総額は、自己負担が約23万円でしたが、自治体の助成金(自己負担の2/3補助)や健康保険の互助給付を合わせると15万円ほど戻り、最終的な手出しは約8万円でした。 以前の全額自己負担だった時代に比べると、制度のおかげで金銭的なハードルは格段に下がったと感じています。
スタッフ:治療をしていて辛かったことはありますか?
やはり、初期流産が何よりも辛かったです。
当時、胎嚢(赤ちゃんの袋)が見えないにもかかわらず、妊娠の数値だけが上がり続けていました。「子宮外妊娠」の可能性を指摘され、医師と相談の上で子宮内を掻き出す手術を受けることになったのですが、その前日は一晩中泣いていました。
「数値が上がっているということは、まだ生きているのではないか」「もし生きているとしたら、手術をしてしまっていいのだろうか」という迷いと、「もし子宮外だったら自分の体はどうなるのか」という恐怖が入り混じり、心が休まる暇もありませんでした。
結局、手術直前に数値が下がり、流産であることが確定しました。その瞬間、深い悲しみと共に「子宮外妊娠ではなかった」という不謹慎ながらもホッとした自分がいて、感情が入り乱れたまま放心状態になったのを覚えています。
術後の体に痛みはありませんでしたが、心は深く沈んでいました。それでも、自分たちなりに水子供養を行い、時間をかけて体と心を整えることで、ようやく「もう一度頑張ってみよう」と前を向いて不妊治療を再開することができました。
スタッフ:パートナー様やご両親、ご友人、職場の方々との関係はどのような感じでしたか?
夫は非常に協力的で、検査の際も仕事を調整して同行してくれました。
一方、親族からは「まだか」という無遠慮な言葉に傷つくこともありましたが、理解ある夫の存在に救われました。
また、退職時に上司へ理由を伝えた際、上司自身も治療経験者だと打ち明けてくださり、温かいアドバイスをいただけたことは、孤独になりがちな治療中の大きな励みになりました。
スタッフ:これから不妊治療を始める方へのアドバイスはありますか?
パートナーの協力は不可欠ですが、どうしても女性側の身体的・精神的な負担が大きくなりがちです。
男性側には伝わりにくい大変さも多いため、病院での診察内容を細かく共有したり、薬の服用や自己注射の際にそばで見守ってもらったりすることをお勧めします。
「一緒に進めている」という実感が、孤独感を和らげ、二人の絆を強めてくれるはずです。
また、お金の不安については、保険適用や自治体の助成金、医療費控除などを事前に徹底して調べておくことで、精神的なゆとりを持って治療に臨めるようになります。
スタッフ:改善して欲しい点はありますか?(例:クリニックにこうしてほしい、治療をしながらもっと自由に働ける職場がほしい等)
私は悩んだ末、体外受精へ進むタイミングで仕事を辞める決断をしました。通院頻度が高くスケジュールが読めない治療において、仕事との両立は非常にハードルが高いと感じたからです。
本来であれば、キャリアを断念することなく、フレキシブルな働き方で治療を継続でき、その後の妊娠・出産もスムーズに迎えられるような社会環境や職場の理解がもっと広がってほしいと切に願っています。
スタッフ:不妊治療の保険適用についてどう思われますか?(期待や改善点等あれば)
私自身、かつての自由診療がメインだった頃は、高額な費用が壁となりステップアップをためらっていました。しかし、2022年の保険適用化が大きな転換点となりました。
周囲でも「保険で受けられるなら」と一歩踏み出す人が増え、私もその波に乗る形で決断ができました。金銭的なハードルが下がることは、心のハードルを下げることにも直結します。2026年からはさらに支援が手厚くなると聞き、これから治療を始める方々にとってより希望のある制度になることを期待しています。
スタッフ:プレコンセプションケアについてどう思われますか?
現在、産後の不調(めまいや鉄欠乏性貧血)で通院中ですが、妊娠前から食習慣やサプリメントで健康に気を配っておくことの大切さを痛感しています。 自分の不調を「年齢のせい」と片付けず、健康診断などで客観的に向き合うことが、結果として未来の赤ちゃんや自分自身を守ることにつながるのだと感じています。
スタッフ:自由回答(思うこと・お伝えしたいこと)
治療を経て授かった子は、難産や病気による入院もあり、現在は育児の大変さと共に、子どもの発達とも向き合う日々を送っています。 決して「授かって終わり」ではありませんが、子どもの笑顔を見るたびに、あの時勇気を出して不妊治療を決断して本当によかったと心から思います。
インタビューにご協力いただき、誠にありがとうございます。多くの方にとって参考となる貴重な体験談をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。
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