> お知らせ > 【不妊治療体験談】こうもり様*3回の採卵と子宮腹腔鏡手術を乗り越えて

こうもり様に不妊治療体験談をお聞かせいただきました。

スタッフ:不妊治療の経歴を教えてください。

2018年7月治療開始 (当時36歳)
3周期ほど使い、タイミング指導を受けながら夫婦ひと通りの検査。AMH1.78と低いので、ステップアップするなら早めを勧められる。造影検査で子宮に正体不明の影があったため、10月に子宮腹腔鏡手術での検査を受ける。結果異常はなかったが、軽い癒着を焼き切り、同時に通水検査。
11月まで投薬なしタイミング法。
12月クロミッド使用→AIH 陰性
2019年1月ゴナールエフ5000単位自己注射→AIH 2月陽性 同年9月出産。

スタッフ:不妊治療を始めたきっかけは何ですか?

28歳で結婚。避妊をやめたのは多分32歳ぐらい。子どもを希望してはいたが急いではおらず、その時に備えて、仕事を続けられる環境を整えることを優先した。しかし頑張った結果、鬱に罹り退職。気がつけば36歳。焦って病院へ。

スタッフ:掛かった費用はいくらぐらいですか?

30万円程度

スタッフ:不妊治療をしていて辛かったことはありますか?

タイミングを取るための夫とのやり取り。
病院待合室の、ピリピリした暗い雰囲気も苦しかった。

スタッフ:パートナー様やご両親、ご友人、職場の方々との関係はどのような感じでしたか?

夫婦関係はあまり変化なく良好。友人関係はライフステージの違いを感じて少し辛く感じる時もあったが、元々淡白に付き合うタイプなので、こちらも変化はあまりなし。治療を打ち明けた友人は暖かく見守ってくれていた。両親・職場には治療のことは話さず、関係も変わりなし。

スタッフ:これから不妊治療を始める方へのアドバイスはありますか?

辛い思いをすることが心身共に多いので、自分を一番労って甘やかしてあげてほしいと思います。また、治療中の過ごし方(○○をした方がいい、しない方がいい)についてのネットの情報はあまり真に受けず、病院の先生に指導されたことだけを淡々と実践すれば十分だと思います。情報に振り回されるとそれもストレスなので。

スタッフ:改善して欲しい点はありますか?(例:クリニックにこうしてほしい、治療をしながらもっと自由に働ける職場がほしい等)

待合室が暗い雰囲気で毎回気が滅入ったので、何か気が紛れるようなBGMとかテレビなどあれば良かった。

スタッフ:不妊治療の保険適用についてどう思われますか?(期待や改善点等あれば)

大変助かります。妊娠の確率を考えると合理的ではないのは分かるけれど、保険適用の対象年齢を上げてほしい。40代は就職氷河期のため生活に精一杯で、子どもよりまず仕事をと頑張ってきた結果産めなかった世代なので。

スタッフ:プレコンセプションケアについてどう思われますか?

プレコンセプションケアの内容は妊娠出産の有無に関わらず、普遍的に大切だと思います。しかしプレコンセプションケアにおいては、それを妊娠出産のためのものとされているようで違和感があります。

スタッフ:自由回答(思うこと・お伝えしたいこと)

治療中、年齢由来の不妊に対する偏見に忸怩たる思いを抱いてきました。
例えばよくある偏見の「今まで好き勝手してきたから」ですが、産まないつもりが気が変わることもあれば、若いうちに産みたかったのに授かることができず年齢を重ねた人も、子どもはそのうちと思って仕事や自分のやるべきことを優先してきた人も、子どもを持つことによる変化が怖かった人もいます。高齢になってしまった理由は、実際には様々です。しかし世の中からはとても乱暴にひとくくりにされ、自己責任だと馬鹿にされているように感じてきました。
そもそも自分の人生を自分で考え決定し、つまり「好きなように」生きることは、何も悪いことではありません。

昨今、年齢による不妊リスクを性教育に取り入れるべきという意見をよく目にします。しかし今の日本女性を取り囲む偏見や経済的な問題などの状況が変わらないままでそれだけを強調して教えても、女性は若いうちに子供を産むべき(そうしなかったくせに不妊に苦しむのは我儘)という規範を強めるだけ。同時に性や生き方の自己決定権についての教育も行うことが重要だと思います。

不妊治療体験談募集にご協力いただきありがとうございました!

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