> インタビュー > 【不妊治療体験談】茶 様*治療と仕事を両立する難しさと望む社会の在り方

茶様に不妊治療体験談をお聞かせいただきました。

スタッフ:不妊治療の経歴を教えてください

近隣婦人科に通院しタイミング療法で半年(排卵誘発剤も服用)。
卵管検査や子宮内腔検査、精子検査実施。人工授精を3回実施。
その後不妊治療専門クリニックに変更し体外受精へ。
採卵2回、移植3回目で妊娠判定陽性も心拍確認まで至らず。
着床不全検査や不育症検査など様々実施するも結果は問題なし。
念のため漢方薬やバファリン服用。
銅や亜鉛のサプリ、ヤクルト1000の飲用など試みる。
ERA検査結果にて移植のタイミングをずらし
4回目の移植で妊娠出産に至る。

スタッフ:不妊治療を始めたきっかけは何ですか?

どうしても子供が欲しい!!という強い願いはそこまでなかった。
自然にできれば~と思いながら気づけば30代後半になり、年齢を重ねるつれ、
産めない年齢になってから後悔するかもしれないと感じ、一通りやれることはやってみようと思った。

スタッフ:掛かった費用はいくらぐらいですか?

約350万程度。

スタッフ:不妊治療をしていて辛かったことはありますか?

移植後着床に至らないとき、妊娠判定がでても育たなかったとき。
先生からは原因もはっきりしないし、自分のせいではないと言われるが、きちんと育ててあげられる身体じゃないとどうしても感じてしまった。

スタッフ:パートナー様やご両親、ご友人、職場の方々との関係はどのような感じでしたか?

夫も高齢であり、避妊治療で授かった職場の同僚からいい病院を紹介されていたと後で知った。
男の人は検査などを嫌がるかと思い、私自身も伝えるまでに時間がかかったので、もっと早くにお互い伝え合えていたら治療にも早くに踏み切れていたと感じた。
あまり協力的ではなく、通院の日を伝えても「どうだった?」と聞くわけでもないし、注射をしたり検査で痛い思いをしたり私の負担が大きいことが伝わりにくい。察したり汲み取るのが上手な人ではないので、大げさなくらいアピールするようにしていた。
自分の両親には出産に至ってから、治療していたことを伝えた。
夫の両親には特に話していない。
職場には、通院治療で職場に迷惑をかけないようにするために正社員からパートに切り替えることになり、一通り伝えていた。
自身のスケジュール管理で仕事に支障をきたさないためのことだったが、その後治療の結果を逐一報告して欲しい(今後のスケジュールがあるからと)言われ、正直苦痛だった。それならあえて正社員を継続する姿勢を貫けばよかったと感じた。

スタッフ:これから不妊治療を始める方へのアドバイスはありますか?

不妊治療というより子供が欲しい女性は早くから子宮や卵の検査をしていた方が良いと思う。自然と妊娠できるというのが決して当たり前ではないし、年齢を重ねてからではどんどん不利になることをもっと早くに知るべき。

パートナーとは可能ならば、早くに色々相談した方がいい。お互いの気持ち、思いは伝えないとわからない。
人工授精も1回してダメならすぐに次のステップを踏んだ方がいいと思う。金銭的なことや身体の負担は勿論あるが、何年も治療に費やす人も多いし、年齢的にもどんどん焦るし不利になる。少しでも若い卵、身体の方が妊娠には有利だと感じる。
検査の結果や、治療結果に一喜一憂して疲れると思う。
期待し過ぎないというのも無理な話だし、めげることばかりだと思う。
自分は結果妊娠できたが、どこで治療をやめるかとかもしんどい決断になると思う。
自分を責め過ぎないこと、気分転換できるすべを身に付けて欲しい。

スタッフ:改善して欲しい点はありますか?(例:クリニックにこうしてほしい、治療をしながらもっと自由に働ける職場がほしい等)

治療のスケジュールが個々で違うので難しいとは思うが、治療しながらでも自由に働ける環境は欲しい。何かをあきらめるしかない決断はとてもつらい。

スタッフ:不妊治療の保険適用についてどう思われますか?(期待や改善点等あれば)

年齢によって、保険適応の回数の制限があるが、治療継続したいけど経済的に苦しい人にとってはつらい決断になる。
治療の辞め時がわからない人にとっては中断する決断のきっかけになる人もいるのかもしれない。
許すならば、回数制限がない方がわたしは嬉しかった。

スタッフ:プレコンセプションケアについてどう思われますか?

初めて聞いた言葉で調べました。
若い段階でケアをするのは絶対に良いことだと思うが、自分事に感じるのは年を重ねてからのような気がする。なので、若いうちからしっかり理解し向き合える環境作りを目指していってほしい。

スタッフ:自由回答(思うこと・お伝えしたいこと)

妊娠しても働き続けられる世の中であってほしい。体力勝負のような職場など仕事によっては継続が大変な場合があるが、それで退職や休職をしなければならないのは違うように感じる。

不妊治療体験談募集にご協力いただきありがとうございました!

インタビュイープロフィール