> インタビュー > 【不妊治療体験談】かなかな様*夫の精索静脈瘤を乗り越えて

かなかな様に不妊治療体験談をお聞かせいただきました。

スタッフ:不妊治療の経歴を教えてください

2013年 入籍翌年に自然妊娠で第1子を出産
2015年 婦人科を受診、タイミング法開始
2016年 初めてのAIHで乏精子を指摘される→その後不妊治療専門院に転院。妻側には原因無し、夫側の治療のため泌尿器科を紹介される。
2017年 夫が泌尿器科を受診。精索静脈瘤という病気で精子数が極端に少ないことが分かる。手術で正常値に改善する可能性があるとのことで、精索静脈瘤の手術を受ける(自費)。
2018年 手術後数か月経過しても精子数が増えないため、顕微授精に進むことを決める。1年半で採卵2回、移植4回→結果授からず、金銭面で限界を感じ治療を終える
2019年~ 自己タイミング→自然妊娠(おそらく手術から時を経て夫側の症状が改善したものと思っています)
2020年 第2子出産

スタッフ:不妊治療を始めたきっかけは何ですか?

結婚後すぐに第一子を授かったため、2人目も望んだタイミングでできると思い込んでいました。ところがタイミングをはじめて1年経っても授からず、子どもの同級生にどんどん弟や妹が生まれる中で焦りを感じ、婦人科を受診したのがきっかけです。

スタッフ:掛かった費用はいくらぐらいですか?

合計約150万円
夫の手術が自費で約40万円、採卵に約25万円×2回、移植に約12万×3回かかったのが大きいところです。その他注射や薬の処方で受診のたびに数万円かかりました。
当時は保険適用など無く、市の助成で採卵初回30万円、2回目15万円、移植1回につき7万5千円が返ってきました。

スタッフ:不妊治療をしていて辛かったことはありますか?

1人目がすぐに授かったこともあり、まさか夫側に問題があるとは思っていなかったので、分かったときにはとてもショックでした。(先生には「1人目が自然妊娠で授かったのは奇跡」と言われました。)
市の不妊治療費助成に回数制限があったこともあり、金銭面で治療をやめなければならなかったことと、周りから2人目は?と聞かれることが辛かったです。

スタッフ:パートナー様やご両親、ご友人、職場の方々との関係はどのような感じでしたか?

不妊の原因が夫にあったため、手術を受けるなど本当に頑張ってくれたと思います。
私の通院の時は極力夫が上の子の面倒を見るなど、お互い協力しました。
治療については両家の両親や職場には話さず、私は通院に支障がない時間帯のパートで働いていました。

スタッフ:これから不妊治療を始める方へのアドバイスはありますか?

金銭面や仕事との両立、2人目以降の場合は育児との両立など、不妊治療に踏み切るまでにはさまざまなハードルがあると思いますが、何よりも大切なのは1日でも早く治療を開始することだと思います。
そして大切なのは「夫婦で」受診することです。我が家のように夫側に原因があるかもしれません。

スタッフ:改善して欲しい点はありますか?(例:クリニックにこうしてほしい、治療をしながらもっと自由に働ける職場がほしい等)

どうしても第1子の預け先が無いときなど、やむを得ず不妊治療院に連れて行く時がありましたが、他の患者さんの手前、受付後は院外で待つなどとても気を遣いました。
子供連れ向けの別室などがあれば本当に助かったと思います。

スタッフ:不妊治療の保険適用についてどう思われますか?(期待や改善点等あれば)

羨ましいな、私の時代にもあればよかったなというのが素直な感想です。ただ、年齢制限は厳しすぎるので、さらに拡充するべきだと思います。

スタッフ:プレコンセプションケアについてどう思われますか?

結婚前から自分の体のことや妊娠のしくみ、お互いの身体についての理解を深めるのはとても大切なことだと思います。特に男性には、若いうちから「自分ごと」として妊娠出産を考えるのが当たり前になってほしいです。

スタッフ:自由回答(思うこと・お伝えしたいこと)

金銭面を理由に不妊治療(高度治療)をやめましたが、通院をやめたからといって妊娠を諦めたわけではありませんでした。排卵検査薬を購入して自己タイミングを取り、結果として奇跡かもしれませんが自然妊娠できました。あの時諦めなくてよかったと思います。
周りの意見や多くの情報に惑わされたりもしますが、何よりも「自分の気持ち」を大切に、夫婦で話し合って納得のいく形で進んでほしいなと思います。

不妊治療体験談募集にご協力いただきありがとうございました!

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