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"ぱんちゃん様"に不妊治療体験談の募集にご協力いただきました!

スタッフ:不妊治療を始めたきっかけは何ですか?

24歳で結婚しましたが、半年経っても自然妊娠せず、ブライダルチェックを受けたところ、AMH0.69でしたので、25歳の時にタイミング・AIHをせずに即・体外受精に踏み切りました。
旦那の方も、私もAMH以外は問題ありませんでした。

スタッフ:掛かった費用はいくらぐらいですか?

約150万円
2022年12月から2024年1月までの間に、採卵4回、移植3回、シート法、CD138検査、ERpeak検査、子宮内フローラ検査、タイムラプス、アシステッドハッチング、ザイモートを行いました。
ですが、就職時に民間の保険に2つほど加入していたこと、また勤務先の福利厚生で1ヶ月2万円以上、保険診療費用がかかった場合は支給があったことから、実際は約150万円の支払いよりも貰いの方が多かったです。

スタッフ:不妊治療をしていて辛かったことはありましたか?

フルタイムで働きながらの治療。
25歳という若さで不妊治療をすることの葛藤。
(同年代だと授かり婚が多く、当たり前のように自然妊娠ばかりだったので)

スタッフ:不妊治療中、パートナー様・ご両親・ご友人・職場の方々との関係はどのような感じでしたか?

パートナー:かなり協力してくれ、自己注射を打ってくれたり、料理・洗い物も担当してくれたりしました。加えて、妊活に良い食材や料理を調べて作ってくれました。また治療によるストレスで不安定な私のことを支えてくれ、本当に感謝しています。

両親:AMHが低いことを知った時に、ショックで泣きながら旦那の前で両親へ電話をしました。その際に実は私も顕微受精5回目の移植で産まれた子であるということを教えてもらい、両親も不妊に悩み、治療を経験していたことを知りました。その為、父親は経済的に、母親は精神的に私を支えてくれ、本当に感謝しています。

友人:周囲はまだ結婚している人が少なかったので、あまり不妊治療の話をしていませんでした。

職場:職場は男性が多いことと既婚者が少ないことから、あまり理解がなく、また私が社会人3-4年目、組織で1番下の立場であったことから全ての細かな仕事を任されており、本当に治療の時間を作るのが大変でした。

スタッフ:これから不妊治療を始める方へのアドバイスはありますか?

金銭面だと、事前に保険に入っていて良かったなと思いました。やはり懐が寂しくなると心も荒むと思うので。
精神面だと、職場はともかく、家族の支えがかなり大きいと思うので、家族の協力が不可欠だと思います。
最後に、「人事を尽くして天命を待つ」をモットーにしていたので、1つでも「ん?」と躓くことがあれば何でも先生に聞く、「これもした方がいいかな?」と思えばお金を気にせずやってみるということが結果的に最短ルートだったのかなと思います。

スタッフ:改善してほしい点はありますか?(例:クリニックにこうしてほしい、治療をしながらもっと自由に働ける職場がほしい等) 

少子化が進む日本で不妊治療の意義は高まっていると思いますので、大企業だけでなく、あらゆる企業が不妊治療をしている方に協力的になった方が良いと思います。
職場に伝える手段としてカードは今もありますが、実際は上司によるというところなので、周囲に不妊治療と仕事の両立がなぜ難しいかということをもっと知ってもらいたいです。

スタッフ:不妊治療の保険適用についてどう思っていらっしゃいますか?(期待や改善点等も)

保険適用は大変ありがたいです。
❶回数制限を緩和して、貯卵も含めて保険適用範囲を増やしてほしいと思います。
❷経済力で思い悩む20代の不妊治療患者をもっと救いあげれば、子供を産む人が増えるのではないかと思います。
❸個人の子供を産みたいという想いについては否定するつもりはありませんが、(=自費診療)、税を投入するということである保険診療においては、国益に繋がる=子供を産むことが目的だと思いますので、年代なのか、症状なのか、医学的検知で更に段階をつける必要があると思っています。

スタッフ:自由回答(思うこと・お伝えしたいこと)

今妊娠35週になりました。
よく体外受精に対してネガティブな意見を持つ方もいるかと思いますが、私自身が顕微受精児なので自信をもって言えるのが、運動面も精神面も何ひとつ自然妊娠児と変わらないです。両親にカミングアウトしてもらうまで、そう思いもしませんでした。
ですので、体外はちょっと…と思う方がいれば、まずは挑戦してみてほしいと思います。

ぱんちゃん様、ご協力いただき誠にありがとうございました!

【不妊治療当事者様インタビュー】ぱんちゃん様

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